高度応用情報科学科の教育

 高度応用情報科学科では、情報科学の基礎研究を通じて得られた理論や技術を高度情報化社会に向けて創造的に応用できる能力を育てます。このことを通じて、情報科学を科学的・実証的に考究し、その成果を情報科学の変革に活かすことのできる人材を養成します。また、新しい高度な応用情報技術の実現に向けて、現実世界と仮想世界を縦横無尽に行き来し、我々の生活を抜本的に変えてしまうようなサイバー✕フィジカル社会の創造を目指します。また、情報科学の可能性を開き、次世代のICTを創造・実現できる人材を育てるために、本学科では、学びの特徴として次の三つを掲げ、求める人材の要件を以下のように定めています。


学びの特色


 ① 最先端のICT(情報通信技術)を幅広く学ぶことができる
 ② ICTを使う立場を重視した技術開発を実践する
 ③ サービスやビジネスを生む「+α」の提案力を養う


求める人材


 ・ サイバー×フィジカル社会の実現に貢献したい人
 ・ 人々の豊かな生活の創造・実現に貢献したい人
 ・ 未来志向、自主的な思考・発想・実行のある人


学科の名称から見る「高度応用情報科学科」 ※高度応用って難しい?


 2024年度4月から「情報科学部」は「情報変革科学部」へと変わり、「変革」という言葉が足されます。そして、この学部に「高度応用情報科学科」が新たに加わります。ここで、使われている「変革」「高度」「応用」という名称は次の意味を持ちます。

「変革」 分野の垣根を超える学修

  分野の垣根を越えて、新しい知の創生、新しい未来の創造を目指します。

「高度」 縦に広がりを持つ学修

  インターネットの登場で大きく発展した情報化社会(高度情報化社会)を支える様々な技術について広く学びます。

「応用」 横に広がりを持つ学修

  基礎的な情報技術に加えて、情報技術が応用される幅広い分野について横断的に学びます。

 ここで、「変革」「高度」「応用」は学びの領域を表す言葉のため、学び自身の難しさを表すわけではありません。これらの意味をもう少し深く知るために、学科名称から見る学科の特徴と、情報技術の重なりから見る学科の特徴を結びつけた図を次に示します。

 ここで、右の図では高度情報化社会を支えるインターネットと応用領域の間にある技術を縦に積み重ねて表現しています。この時、高度情報化社会を支える情報技術に関する学びを縦の学修と表現し、高度な情報技術によって応用された分野に関する学びを横の学修と表現しています。高度応用情報科学科では、最先端のICT(情報通信技術)としてインターネット時代に必要なコンピュータネットワークとその上で動作するコンピュータシステムについて幅広く学び、その上で動作する応用プログラミングを開発者の視点、利用者の視点から広く学ぶことで、ICTを使う立場を重視した技術開発を実践します。そして、これらの学びをベースにゼミナールや卒業研究で分析、研究、開発等を実践することにより、サービスやビジネスを生む「+α」の提案力を身に付けます。